集学的痛みセンターについて

ご挨拶


千里山病院集学的痛みセンターのホームページをご覧いただきましてありがとうございます。

千里山病院での慢性痛の診療は2015年2月に大阪大学疼痛センターと連携し、3週間の集学的診療入院プログラムを実施したことから始まりました。2017年10月には外来部門を充実して、集学的痛みセンターを設立しました。

3ヶ月以上痛みが続く状態は、疾患そのものの性質、心理社会的要因、医療者側の要因が複雑に関わって、症状の改善が難しく、痛みのために、活動量が少なくなり、心理的な問題を生じ、生活の質が低下すると言われています。そのため、多様な問題に従来の治療では対応しきれないことも多いのが現状です。集学的痛みセンターを受診される患者さんのほとんどが、いくつかの医療機関を受診したけど、痛みが変わらない状態の方です。

集学的痛みセンターの慢性痛診療の特徴の一つに、初診時から複数の専門家が診察を行い、患者さんの痛みの原因や重症度などを多面的に評価しているところにあります。このような集学的診療を行い、痛みが長引いている患者さんの抱える問題を把握し、それらを踏まえて治療方針を決めています。

集学的診療入院プログラムでは,痛みの特徴や向き合い方をスタッフと一緒に学んで頂き、痛みのコントロール方法や体を動かす習慣を身に付けることを目標にしています。この取り組みを始めて5年(2020年3月末)で、143人の受診がありました。そのうち、48人に集学的診療入院プログラムを行いました。それらの患者さんから、現在も入院前より良い状態であることや、仕事に復帰できたなどの嬉しい報告があり、スタッフの励みにもなっています。

痛みのために、日常生活や仕事、学業に制限を受けている方、今抱えている痛みへの対処方法を身につけて、充実した日々を取り戻しましょう。

篤友会千里山病院 集学的痛みセンター
高橋 紀代

慢性的な痛みを持つ患者さまに 様々な治療法を組み合わせた集学的治療を

千里山病院では2015年から大阪大学医学部附属病院疼痛医療センターと協力して、慢性の痛みで苦しんでいる患者さまに短期間の入院によるリハビリ治療に取り組んでまいりました。

「集学的診療」といって、医師だけではなく理学療法士、作業療法士、臨床心理士などが積極的に係わります。このような痛みに対する集学的なリハビリ治療は、日本ではあまり行われてきませんでしたが、海外では効果があることが知られていて広く行われています。

集学的痛みセンターでは、他の医療機関と連携しながら、入院や外来での集学的診療を行っております。

近畿地区「痛みセンター連携施設」

近畿地区痛みセンター連携施設マップ